ケアしケアされ、生きていく

今の社会がどれほどケアの奪われたものであり、そのことがどんな効果を生んでいるのか見つめなおすことから私たちのケアが始まるのかもしれない。ケア、思いやりのある関係は、いま苦しんでいる人にとって別の豊かな世界を開く可能性がたしかにあると思った。

そしてそのケアそのものはどう実践されていくのか、その問はいまだ残されたままで、考えていかなければいけないことなのだ。特別学級などの枠組みを容認すること代表されるように、現実主義に考えてケアのある世界に対して悲観的になるのでなく、実践を通して楽観的に捉えていく、そんな姿勢が大切とされていた。

他者の他者性に気が付くことの重要性も感じる。つまり他者は理解できないという前提に立って対話を続けることが共に思い合う関係性の基盤あり、同時に、その応答を迫られる私自身の唯一無二性の発見にもつながるということ。違う存在であること、ケア関係を結ばざるを得ないことに向き合う。シャイニーカラーズをやってからというもの、他者やケアへの関心が向き続けている。正直この本だけでは物足りなかったので他の本も読んでみたい。

自己責任論への批判や、苦しいことと苦しみの差異(今これに苦しんでいると言葉にできる前に、何かわからないけど苦しい時間があり、行動をそれの表現として捉える)など、いいところがたくさんあった。労働や家事、学業によってがんじがらめになってしまった人のもとに届くといいなと思った。