おくびょう鳥が歌うほうへ

アルコール依存症も祟り、恋人との別離、暴力的な体験、入院などを経験した女性が、治療施設でのリハビリを経て故郷に戻り、野鳥保護団体で働きながら、過去に向き合っていくストーリー。

横方向への広がりと役者の存在感が印象的な映画だった。サイズがシネマスコープなこともあり、スコットランドの開けた土地、平らな家屋、海岸線がきれい捉えられていた。ロングショットで役者をとらえたとき、水平方向の自然と垂直方向の女性が一枚のスクリーンで両立しており、きれいだった。役者が画になる感じがあった。都市的で文化的な髪色が似合う女性。つめたそうな海に裸足で入るシーンがよかった。光と生命感にあふれていた数少ないシーン。

常に過去のフラッシュバックが繰り返される。場所時間ともに切り替わりが激しいうえにシームレスにそれが行われるため、プロットを理解しきれなかった。意図的なんだろうけど、もう少しわかりやすくてもいいんじゃないかと思った。

本人の気質が変わっていくわけではないし、家族をめぐる状況もアルコールの問題も特段良くなっていくわけではない。たぶん最後の方もハイになっているだけ。それでも光は見えているし、なにかと一体となってやっていくしかない、というような終わり方だった。

邦題のゴロが悪い。